教師の仕事は長時間労働…
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睡眠時間を削って働いている…
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プライベートな時間が取れない…

サービス残業が多すぎる…
こんなふうにしんどい思いをしている先生方も多いのではないでしょうか?
教師の仕事は長時間労働になりがちです。
その理由を現役教師の立場から解説します。
この記事を書いた人
・現役小学校教諭(記事執筆時点)
・教育業界の未来に絶望
・いずれ教職を離れる予定
教師の勤務時間は?長時間労働の現状
公立学校に勤務する教育公務員の勤務時間は、労働基準法により1週間の上限は休憩時間を除き40時間、1日の上限は休憩時間を除き8時間と定められています。
しかし、これらはほぼ守られていないと言ってもいいでしょう。
下の図は、とある公立小学校勤務の教師の1日をまとめたものです。

在校時間(出勤から退勤までの時間)が13時間です。
勤務時間内にすべての業務を終わらせるのは、ほぼ不可能です。
さらに、給食の時間や昼休みなんかが休憩時間として扱われます。
給食の時間にゆっくり休めるでしょうか?
昼休みにゆっくり休めるでしょうか?
休めるわけがない!
休憩時間が事実上ない。
このような働き方を余儀なくされているのが今の先生たちなのです。
このような現状ですから、国が残業の上限と示している月45時間の残業時間を多くの教員が超えています。

公立教員の過半数が月45時間以上残業をしています。
教師の長時間労働はサービス残業です
在校時間が13時間。休憩時間が実質なし。
という小学校教諭の(私の)現状をお話ししました。
実に1日5時間にも及ぶ残業時間です。
残業代は出るのでしょうか?
残業代は支給されません!
サービス残業です。給特法があるからです。

つまり、公立学校の教職員は、月に4%給与の上乗せをされているために残業代は支給しないということです。
月給が30万円の教職員の場合…
300,000×0.04=12,000
12,000円で残業させ放題なのです。
仮に、残業時間が月50時間とすると時給が…
(多くの教員が月50時間以上の残業を余儀なくされている)
12,000÷50=240
時給240円になってしまいます…
給特法は悪法です。
長時間労働になる理由と働き方改革が進まないワケ
サービス残業、定額働かせホーダイ、長時間労働、時給換算数百円…
わかっています、早く帰りたいです…
しかし、長時間労働に陥ってしまいます。
その理由には、
- 給特法の存在
- 増え続ける仕事
- 多岐にわたる業務内容
- 教員の間違った価値観
- 教師の狂った正義感
- BDK(部活動大好き教員)の存在
- モンスターペアレントの存在
- やる気のない管理職
- やる気のない文科省
- 教師の働き方の悪循環
が考えられます。
詳しく見ていきましょう。
理由①給特法の存在

さきほども話に上がった給特法の存在は大きいです。
いくら教師が残業しようと、月4%の教職調整額以上の残業代を支払う義務はありません。
定額働かせホーダイといわれる所以はここにあります。
どれだけ仕事を増やそうと残業をさせようと、月4%の教職調整でいくらでも働かせることができるのです。
理由②増え続ける仕事

定額働かせホーダイをいいことに、文科省は予算や人材を十分に配置しないままに○○教育を増やし続けます。
もちろん時代の変化などに合わせて○○教育を増やすのは結構なことですが、そのほとんどが教師の業務量の増加につながっています。
○○教育が増えることで、子どもへの指導に加えて、研修(出張)、アンケート、調査・報告など、色々な細かい業務も増えます。
仕事を増やすなら予算もつけろ!
心の底からそう思います。
理由③多岐にわたる業務内容

一体、どこまでが教師の仕事なのか…
たとえば、
地域パトロール、子どもの万引き、登校指導、安全点検、ICT機器の管理・修理、除草作業、部活動、プール指導、地域行事参加、家庭の諸問題、放課後の出来事などなど…
学校外の関連機関に連絡すべきもの、家庭でしつけをすべきもの、外部委託すべきもの、それらのすべて(もしくは一部)を学校の先生が担っています。
先生の本来的業務(児童生徒理解・教科指導など)が後回しになってしまう現状です。
理由④教員の間違った価値観

教師には(バカ)真面目な職員も多く、どの仕事にも精一杯取り組んでいます。
しかし、先ほどから何度か説明している通り、業務過多、仕事も増え続けています。
結果として長時間労働、ハードワーカーの先生は多くなり、長時間労働が当たり前になりがちです。
教師の過半数が月45時間以上をサービス残業しているのです。
理由⑤教師の狂った正義感

言いたいことは山ほどあります。
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勤務時間外の登校指導は…
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学校行事を減らしましょう…
言いたいことは山ほどあるんです。
しかし、
子どものためだから!
これを言われるとなんも言えなくなります。
そして、仕事が増え続ける…
理由⑥モンペの存在

モンスターペアレントの存在も長時間労働の原因のひとつです。
厄介な親だとクレームの電話が嫌がらせのようにかかってきたり、学校へ急なアポなし訪問に来たりします。
学校に保護者が来校したかと思えば、職員玄関先でいきなり怒鳴り散らすなんてこともあるんですから大変です。
先生はクレームの処理にも多くリソースが必要になります。
理由⑦BDKの存在
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BDK(部活動大好き教員)は勝手に部活動をやっていてください。
一般教員まで巻き込むな!
これが本音です。
そして、部活動。これも教師の長時間労働の大きな原因のひとつです。
土日が潰れます。休日がありません。
大会の引率や大会役員の仕事などで休日が丸一日がつぶれてしまうことも…
理由⑧やる気のない管理職

管理職が働き方改革を進めようとしないのも大きな問題です。
あと数年で教育業界から退職する管理職(校長)は保守的になりがちです。
改革したところで数年で退職なんだから保守的になるのも分かりますが…
仕事を減らすどころか、増やす管理職もいるのがバカだと言わざるを得ません…
理由⑨やる気のない文科大臣

文科省が働き方改革を進める気がありません。
教員採用試験の低倍率化や教員の人手不足、ブラック職員室など、いろいろな教育問題、教師の労働問題がメディアを賑わせていますが、教育業界のトップである文部科学省は、いつも、
「検討する」
です。しまいには、
「方向性を検討する」
などという全くもって改革する気のないことがありありとわかってしまう言葉を吐くこともあります。
文部科学省(トップ)が教師が担うべきではない仕事を学校がやらないと決めてしまえばいいのに、いつもいつも「検討検討検討…」と具体的な改革は何もしません。
トップがこんな有様ですから、働き方改革が進むはずもありません。
理由⑩教師の働き方の悪循環
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このような現状ですから、教師の労働環境は悪化する一方です。
人手不足なのに仕事は増え続ける、必然的に先生方の負担が増え、心身を壊してしまう。
代わりの職員がいるわけでもなく、ますます先生へのしわ寄せが増える。
このままでは教育が崩壊してしまいます。(すでに崩壊は始まっているともいえる)
長時間労働の解決にはトップダウンの施策が必須

教師の長時間労働を是正するには、文科省や教育委員会からの働き方改革の施策が必須です。
教師一人一人が意識して、働き方改革を進めるのには限界があります。
効率的な働き方をしたとしても、
給特法、業務の外部委託化、教員不足問題、授業時数、通知表、指導要録、部活動…
などは個人の先生の力ではどうにもなりません。(多少効率的にできるとしても根本的な改善は難しい)
働き方改革を意識して、いかに効率的に働いたとしても、定時退勤は難しいのが現状でしょう。
先生方の心身は疲弊していく一方です。
教師を辞めたいと思ったことがある先生は多い

事実、先生の6割以上が辞めたいと思ったことがあります。

長時間労働に耐えられない…
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仕事ばかりで疲れた…

仕事がしんどい、つらい…
そう思って当然ですし、そう思っている先生も多いのが事実です。
まとめ
教師が長時間労働に陥ってしまう理由について現役教師の立場から解説しました。
- 給特法の存在
- 増え続ける仕事
- 多岐にわたる業務内容
- 教員の間違った価値観
- 教師の狂った正義感
- BDK(部活動大好き教員)の存在
- モンスターペアレントの存在
- やる気のない管理職
- やる気のない文科省
- 教師の働き方の悪循環
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毎日ヘトヘト…
休日は寝て体力回復…
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仕事なんだから我慢…
仕事が頭から離れない…

先生辞めたい…
仕事がつらい…
こんなことを考えながら、悩みながら、迷いながら働いている人はいませんか?
転職するという選択肢を持つのもよい判断だと思います。
仕事は世の中にたくさんあります。
教師という仕事に固執する必要はないのです。
あなたの1回きりの人生を無駄にしてはいけません。
そのまま教師として毎日ヘトヘトになるまで働き続けて本当に満足のいく人生になるのでしょうか?
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